2015年12月26日土曜日

12/26 全体稽古④

出席者:藤田、鄭
担当:三田村

Zombie-4months creation、稽古4回目です。
今回は伊藤拓也の担当回なのですが元々欠席予定者が多かった上に当日欠席者もおり、参加者は2人でした。
皆色々ありますし

伊藤は部屋の電気をあえてつけないらしく、差し込んでくる自然光のなかで緩やかにワークが始まりました。

まず伊藤のワークでお馴染みの輪になってのワーク回し
私や事務局の石塚、筒井さんも交じりました。

ペアワーク
 
参加者が二人なので、必然的にペアワークになってきます。 
藤田くんと鄭さんのペア、一人が手のひらを動かしてもう一人の相手の顔を導くダンスを
次は一人の目でもう一人を目を導くダンスをやりました。
手のひら顔の時と違い、 互いの目同士だとどちらがリードするのかわからなくなっていく面白みがあるようです。
手のひら・顔よりは発展する要素がありそうだけど、目同士だと照れくさい、というか相手の性別や年齢で変わってくる要素があるとと思う、という意見あり。
続いて今度は少し趣向を変えて、片方がもう一方をリードする、というものでは無く互いに目は見つめあったままで、体の方は自由に動かすダンスを。
二人からは、自由度は一番高い ドラマは生まれそう 一方的な感じや以前のようなイニシアチブの探り合いは無くなり、ダンスの方に意識は行く 劇的な瞬間はあった…という意見が。 



ペアワーク②
 
ダンスは一旦終わり、次のワークです。伊藤曰くダンサーの方がやっていたワークだったようなんですが、名前忘れましたね…
内容はお互い背を向けて部屋の両端に目を閉じて立ち、オーディエンスが二人の位置を自由に動かした後、そのまま二人は声は出さず歩きだし、最終的に二人の背中がくっついたらOK、というもの。 
これは私やりましたが、なかなか面白い。ただどうしても聴覚に頼りがちになるものですね。 
確かに「くっついたら嬉しい感じ」。見ている側としても徐々に徐々に近づいていく二人を見ていると妙にハラハラするというか、劇的です。

ペアワーク

ペアワークも最後。
ペアで頭を付けてその場に寝転がり、その状態でお互いの顔無言で5分程度りあいお互いのタイミングで終わるというもの。
講師の伊藤も自分でやってみたかったというこのワーク、事務局からは石塚が参加。参加者からは色々な感想・意見が出ました。

 

色気があるワークだと思った、手先が汗ばんで顔面の湿度が上がっていく感じがする、異性とやるのと同性とやるのとでは全然違うドキッとすることをを見越していたずら的に触ったりした、髭を触ると男を感じる首筋を触られると好きになりそうと思った…といったエロティックな感覚を覚えたという感想や、他人をこういう風に触ることは無いので、ここを触られたらこういう感情になるんだなと発見があった、単純嬉しい凄く親密にコミュニケーションしている感覚がする、などと単純新鮮な感覚も覚えるようです。

■make a wish
 
次はその名の通り、自分のやってみたいことを実際にこの場である程度実現してみるというワーク。
 


鄭⇒ゆくゆくは作/演出/主演したい
藤田⇒実は突発的な破壊衝動がある 観劇してる時もそういう衝動はある
というわけで、藤田君の破壊衝動?について今回はやってみました。

ある道を通ろうとする藤田君を通せんぼし、それに対して藤田君はあまりしゃべらずただただ怒っていくというもの。私も参加しましたが、作為的にボルテージをあげるのは難しいものですね。


■将来の夢

次はmake a wishから派生したようなワークで、子供の頃の自分の夢がテーマです。
他人の夢についての作文を、別の人がその場で当人を見ながら架空で作り、ゆっくりとこの場で本人が喋っているかのように話し、最後にそれを読んで(言って)思ったことをその人に問いかける、というもの。聞いている人はそれに対する違和感や感情は隠さなくていいと指示もありました。

因みに二人の子供の頃の夢は、鄭⇒花屋 藤田⇒おもちゃ屋 とのこと。
 

やってみて、
鄭⇒自分は自分の記憶を利用して作文を作ったが相手はどうなんだろうと思った、ゼロベースで創ったにしてはロマンチックだった、ええこと言ってくれるなーと思った など。
藤田⇒途中からだが、それ今の自分(鄭さん)やん それはちがう、僕の夢じゃないと思った、など。 

見ていた伊藤からは、別の人がその本人を想って創り話すエピソードを観て・聞いていると、その本人自身のエピソードじゃなくても、何か見えてくるものがある、虚構ではあるが、何かが立ち上がってきている感触がある、とのコメント。
 

そして最後に伊藤より、戯曲先行では無い作品創作、という当企画のコンセプトに則り、戯曲よりも、自分の中に蓄積された経験など、その人個人の中にある様々な何かを立ち上がらせて作品を創りたい、とのこと。プレ稽古で伊藤が行ったイタコのワークもそうでしたが、ある人が他者を想うその行為から、他者も、その人自身の姿も共に立ち上がってくる、その感触をひとつの作品に仕立て上げたいのかもしれません。

さて、これで全体稽古は修了、年内の稽古も終了です。
少人数でしたが、それ故にじっくりと行われ密度の濃い時間だったのではないでしょうか。
そして年明け1/9からは、いよいよ2チームに分かれての稽古になります。
果たしてどんなチームが出来上がるでしょうか…!?
というわけでそれでは皆様、良いお年を!!!!!
 

2015年12月19日土曜日

12/19 全体稽古③

出席者:浦長瀬、鎌田、佐々木、出村、藤田、前田 
担当:三田村

Zombie-4months creationの稽古も3回目。本日はまるまる筒井さんの担当回です。

■チェックイン 

まず皆で輪になり、今の気分や体調はさておきこれからのワークに集中するために、何を「さておく」のかをあえてこの場で皆に言うチェックインを行いました。
筒井さんがフィリピン滞在時に知ったもののようです。


・筒井
ケーブルテレビ、録画はしたものの観れてないものが多い ハードディスクがいっぱい 「未知との遭遇」を見たことがないのだが、消したのは良い判断だったのか?

・藤田
電車で来たかった 先週バイクで転倒しバイクにのるなと母に言われている 今日もバイクで出るなら鍵を隠すからと母に言われた

・前田
プロフィールでの出演作の書き方 朝で頭がぼーっとしている

・浦長瀬
日中の過ごし方を悩んでいる ナイロン100℃の消失が見たい 行くか悩んでいる 祖母のお見舞いに行く ここからどうやって行こうかなと調べている

・佐々木
今のバイト先で前のバイト先の源泉徴収を持ってきてと言われていて、それを忘れているので取りに行かなければと思っている 今日電話したら来週中になるといわれた それを連絡しないと…

・出村

仕事や稽古で疲れている リセットする時間がない 公演の稽古は楽しい ネイルアートのシーンどうしようかな 1つの公演が終わったら別のことが出来るようになっているというのはいい

・鎌田 
色々あるが ある人が急に苦手になることがあり悩む 嫌いな人を好きになる本とか読んだり 林真理子のコラム思い出したり 今回はどういう風に乗り越えるんだろうと思うが不安


皆さんリラックスして「さておく」ことが出来たところで、前回のフィールドワークで撮影した2種類の写真についての課題発表です。
筒井さんからの指示として、本番の上演が行われる芸術創造館・大練習室の広い空間を意識し、イメージしたうえで発表してほしい、とのこと。


■この一枚で5分は喋れるという写真

・浦長瀬
携帯がポンコツであまり写真が撮れなかったが 選択肢として喋りたい事柄について映っている写真を選んだ 浜屋敷で餅つきをやっており お餅が食べたい お餅待ちの列が並んでいた お雑煮の列が短い 行こうかなと思いつつ自分にとってお雑煮は餅料理の中では一位では無いので一位二位を狙いたい⇒きなこ餅に行こう きなこ餅に並んでいる時に撮った写真 行列に幼い兄弟がおり、割りばしをしゃぶっていた 皆お餅を持っている気持ちは一緒なんだなあと思って撮った など



 


・鎌田
高浜神社で新年度のしめ縄を作っていた 遠巻きに見ていたが声をかけてきてもらって喋った 明日の縄づくりに来ないかとか勧誘される 普段何してる人なんやろう? どうやって受け継がれてるんやろう? などが気になった 高浜神社が面白かった すごく広い きれいな色の建物 心があらわれる 巨大な金魚 おみくじ引いて二人とも末吉 文面が的確なアドバイスくれるものだった など



 




・前田
凄いつなぎ目の家の続きにちらっとこの「ぷくぷくショップ」が見えてかわいいと思って行ったが やっていなかった かわいくはしゃぐ気分で置いてあったフライヤーを読んだ 白黒の新聞 版画みたいな新聞 それを手に取って字を読んだら 
ある議員による政治と出生前診断の話について絶対に許すなと書いていた 想像と違う 思想というとあれだけど出自がわかった 活動家のような感じの新聞だった 鎌田さんと話していてみんな思うことがあって生きてるんやなあと思い、救われた など





・藤田
どういう写真を選ぶか? 情報量が多いから選んだ なぜ撮ったか? 止まれと書いてある 止まれが漢字だとひらがなのイメージがある 交差点からの距離が遠くここで止まるの?と思う 調べると2013年から「止まれ」はひらがな⇒漢字に変えていっているとのこと 銀杏の木 マロニーの工場があるが本社とのこと 生マロニーというのがある 正露丸の工場も近くにある 昔はラッパのマークじゃなかった 地球儀の中に誠と書いてある ラッパのマークは4代目である など




 

・佐々木
河川敷に降りて歩いていたら あるモノが落ちていた 3つくらい偏って間隔を空けずに落ちていてこの写真はその中で最大のもの ドスンという感じで存在している 
犬のものじゃない 他の動物が思い浮かばない 人がしたのかなと思う 色が上と下で分かれているのはどういうことなんだろう? 2回に分けたのか? 色んなことが想像される 河川敷のこの辺りは不文律で暗黙の了解で「それ」をしてもいい地域になっているのか? ここだけ片づけられていないのか? 何かのルール・マナーがあるのかなと思った 公共に開かれた場所なのにこんなものがあったということに反社会性を感じた など





・出村
一番最後に撮ってもらった写真 2時間くらいのワークの中で 異様な時間が流れていたので選んだ 楽しい時間を過ごして合気道の道場に行ったが 2ショットの写真を忘れていた いざ写真撮ってもらおうと思うと声かけづらい 撮ってもらうために道中道を聞いた自転車屋に戻ろう⇒戻ったら電話中で声かけられずどうしようかなと そこに駐車場 壁面にいろんな絵が書いてある この前だったら写真撮ってくださいと言い易そう そこに車の修理のお兄さんがいて撮ってもらおうと思った でもこんな絵が好きな女の子に思われるの嫌だなあ 今まで凄く楽しく考えずに歩いていたのにその時間がとても停滞した印象があった 停滞もアクションもありつつよくわからない最後の時間を過ごしたなあ、と思って選んだ など



全員の発表が終わり、休憩を挟んで筒井さんより、会場を想定して発表しよう、というルールを提示したがそれにあたって工夫したことは?と問いかけが。
参加者からは、
・大きい声で話す 座っている人に言おう伝えよう 大きい声で単語がわかるように言おう 
・固有名詞をはっきりと言おう 
・聞いている人が今から何のテーマで何を話すか知らないという想定で、フィールドワークをしていないという設定で話そう 他人という意識で 
・身振りや情報量を増やす 
・前の人の話の流れに乗ろう、前の人の話を入れようと考えた
など。

■何も言わなくてもいい、この1枚で了解できるという写真

 

続いて2枚目の課題の発表です。
それぞれ提出したその写真に対して他の参加者が質問があれば質問します。
とはいえ、そもそものテーマが「何も言わなくてもいい写真」、つまりツッコミどころの無い写真なので、質問も人によってはあったりなかったり。続いて、
 

「この一枚で5分は喋れるという写真」について主に筒井さんが振りかえる

 

・前田さんのぷくぷくショップの写真は前田さんの喋るエピソードがなければわからないもの
・藤田くんの写真は案外
何も言わなくてもいい写真」にも見てとれる 写真に写っているものについて撮影後調査をしていて、取った時点でのプレゼン性は無くそれを後で作ったためか、発表については一番演劇に近い時間だった 喋りたい強い衝動は無く、その写真について伝えやすいと思ったんじゃないだろうか
この一枚で5分は喋れるという写真については、思いが詰まっている・欲求があるタイプ、一枚で完結しているものに付け足したタイプの2つがあるが、自分がやりたかったのは前者である など

課題の写真についての発表は終了。続いて2つ目のワークです。

■ご遺体に挨拶

タイトルの通りお葬式というシチュエーションでご遺体に挨拶する、というワークです。
遺体との関係性で下記の2グループに分けた上で、さらに細かい関係性が指定されました。
また即興で、台詞は無しで、とのこと。
 

①近しい関係であった人の遺体
・藤田…母親

・鎌田…上司
・出村…親しい友人

②あまり接触がなかった人の遺体
・佐々木…高校時代のクラブの先輩

・前田…あまり接触は無かった隣家のおばさん
・浦長瀬…友達の弟の彼女

 

全員一巡後、それぞれの「挨拶」に感じた印象についてグループ同士批評しあいました。

①近しい関係であった人の遺体グループ
・藤田…悔しさ 近しい関係 親 子供 友達 強い絆 などが感じられた
・鎌田…その人のことを好きじゃなかったのかな?そんなに強く執着がないような印象 嫌いな人かもしれないが合掌が長く、帰るときに遺体を見た目で、強いつながりがあった人のような気がする 何かしらあったけど思いが強い感じ
・出村…どこかのタイミングで死ぬのがわかっていた人なのかな 滞在時間が短かったんで判断が難しい 思いはあるけれど死自体は納得できる 眺めている時間は多かった 割り切れてる感触

②あまり接触がなかった人の遺体グループ
・佐々木…親密な思い入れは無さそう 付き合いは言い過ぎかもしれないけど、皆が参列するから参列しました感があった クラスメイト 
・前田…親族までいかないけど好意はある 昔の担任くらいの距離感 近しくはないでもありがとうって言ってるような感じ 昔お世話になったような感じ
・浦長瀬…ただ葬式を見てみたかった 近所の人 知人 悲しくはない 悲しいよりは遺体がそこにあることに興味がある感じ

結果、皆さんそれぞれのパフォーマンスは見事に見る側にとってほぼ正解を当てることが出来るものでした。

加えて筒井さんから、今年逝去した哲学者・鶴見俊輔による著書・限界芸術論においては、葬式、結婚式やかるた会やデモ、お祭りといったものは「生活」と「芸術」の重なり合う「限界芸術」の具体例の一つと紹介されており、私たちは舞台を降りた日常においても、そういった場と関わるために、必要な「演技」を常々行っているのではないか、そして今回はそういう要素を盛り込んだ形で作品を創ろうとしています、という説明がありました。
そう、演技とは決して舞台上の俳優のものだけではありません。私たちは知らず知らずのうちに絶えず「演技」をしています。広い意味で「演技」とは一体何かということを思考させる、思考できる作品を創ろうとしているということかもしれませんね。

因みにググったらすぐ出てきますが、限界芸術論についてはこの辺りを↓。
私も聞いたことはあれど実は読んだことはないんですよね…

http://artscape.jp/artword/index.php/%E3%80%8E%E9%99%90%E7%95%8C%E8%8A%B8%E8%A1%93%E8%AB%96%E3%80%8F%E9%B6%B4%E8%A6%8B%E4%BF%8A%E8%BC%94

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%99%90%E7%95%8C%E8%8A%B8%E8%A1%93

次回は年内最後の稽古、伊藤拓也の担当回です。
どうやらこちらも課題が出ている様子ですが…!?
お楽しみに。

2015年12月12日土曜日

12/12 全体稽古②

出席者:荒川、浦長瀬、鎌田、楠、佐々木、出村、藤田、前田 他見学者1名
担当:三田村

Zombie-4months creation、第2回目の「稽古」は吹田周辺のフィールドワークでした。

・ルート
阪急・相川駅西口からスタートし、ファミリーマート吹田栄通り商店会店(下記アドレス参照)を目指しました。
https://www.google.co.jp/maps/place/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%9F%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%83%88%E6%A0%84%E9%80%9A%E3%82%8A%E5%95%86%E5%BA%97%E4%BC%9A%E5%BA%97/@34.7626985,135.524537,17z/data=!4m2!3m1!1s0x0000000000000000:0xc7e82ef9a154c2e3?hl=ja

・大まかなルール
序盤は基本全員で行動するが、その後、それぞれのタイミングで他のメンバーにあまり気づかれないように誰か一人とペアを組む。そして集合までそのペアで自由行動し、12時に上記のファミマに集合。

・筒井さんからの次回稽古のための課題
各自ワークの道中で下記の2種類の写真を撮る。
①この一枚で5分喋れるもの
②この一枚だけを見るだけで了解できる、何も言葉はいらないもの

・参考として配布されたマップ
http://www.suita-kankou.jp/pdf/suita.pdf

 ------------------------

さて、いきなり言い訳みたいになってしまいますが、このような自由行動系のワークを細かくリポートするのはなかなか難しいものです。

まず相川駅からスタートした後は春日神社(参考マップ④番)に全員で自然に移動しました。



春日神社で癒され、そして戯れるZombieご一行。



その後、ちょうどお餅つきをやっているから、ということで向かった浜屋敷(吹田歴史文化街づくりセンター、マップ⑱番)あたりから皆がペアになり始めたようです。
浜屋敷が周辺の市民の方でかなり賑わっていたため、今までペア作りのタイミングを終始伺っていた参加者たちに流れていた微妙な緊張が解け、ペア作りに踏み出しやすかったのでしょう。









ですが私はといえばその後、ペアでの自由行動が始まったあたりから、全てのペアを満遍なくフォローしようとして逆に皆を見失いはじめ、一人で皆を探してひたすらウロウロし続けるという始末で…。

ともあれスタートから約2時間後、12時にファミマの2階スペースに集合し全員で感想シェア会が行われました。







■佐々木、藤田

・多くの人が餅つきをやっている浜屋敷に行く中、自分は餅はいらない、と思っていた時に出会い、これは声をかけるしかないだろうと
・初対面、喋りやすかったのでOKした
・「二人で河原を歩きたいね」一番気になっていたマップ⑭の阪急電車観覧スポットへ行ったが、沢山の排泄物が落ちていた
・集団で動いていた時は探り合うような感じだったが、ペアになってそれが無くなり楽になった など
・序盤の皆探りながら歩く不安な感じが良かった など




■浦長瀬、出村

・浜屋敷でお餅が食べたかった 雑炊もきなこ餅も食べて長居した
・近くに合気道の教室があり、見学自由なので行って入会案内書までもらった
・集団だと周りの植物、風景などが気になるがペアになると相手との話などに集中する、一人だと合気道教室などへは行かないだろう
・ペアになると写真を取ることが減った
・魅力を感じたものを写真でそこだけフレームで切り取って見ても面白くないのかもしれない、難しいと感じた など




■前田、鎌田

・いつの間にか他との距離が開いていた
・気づいたらペアになっていたような感じ、運命が決まったような感じがした、とても自然な形で気持ちよかった
・神社でしめ縄を作っているのを見ていた
・二人の興味が偶然同じものに向かった時の嬉しさ、シンクロ感


■楠、荒川

・浜屋敷のところでペアになった、自分を待ってる感があってまこうとも思ったが結局ペアに
・マップ⑰の血の池に行きたかったがたどりつけず、商店街でパンなどを買って食べたりなど、映画の話をしながら
・集団の方が気が楽、二人だと二人で関係を作らないといけない、結局一人の方が楽なんだなあとそんな自分に衝撃を覚えた など


 




中盤以降、他のペアに殆ど会えなかったので一抹の不安もあったのですが、もっと時間があってもよかったという意見もあり、皆それぞれこのワークの時間を楽しんでくれたようです。
今回初めての稽古参加だった4名にとっても、初対面の参加者と親密になれる良い機会だったのではないでしょうか。
個人的にこういった「まち歩き」をしていて面白いと思うところは、日常生活では目もくれない、スルーしがちな身の回りの風景の中に新たな発見が出来ることです。
一人ではなかなか行けないところに行ってみたり、他人の指摘が思わぬ気づきを与えてくれたり、ばらばらの二人の興味が偶然同じものにシンクロしたり、それは価値観や感覚が異なる他者と共に歩くことが大事なのかもしれませんね。

そういえば最近は大御所芸能人がお散歩やぶらりと旅する番組が流行りのような気がしますが(ブラタモリとかゆうゆう散歩とかローカル路線バス乗り継ぎの旅とか…)、私がまち歩き系のワークと聞いて連想するのは以下のこちら。
出不精なんで実際に行ったことは無いのですが…

大阪ガス・都市魅力研究室が運営しているWalkin'Aboutです。西宮、豊中、新開地などなどなど、本当に様々な場所で行われています。
http://www.toshimiryoku.jp/introduction.html

あとは陸奥 賢さんとか。
http://mutsu-satoshi.com/profile/

なお前回レポートでも紹介した劇作家・岸井大輔氏もまち歩きそのものを作品として提示されているようですね。ちょうど上記の陸奥さんと、東京のゲンロンカフェにてこのようなトークイベントも行われていたみたいです。
http://genron-cafe.jp/event/20151021/

なお、今回のワークを担当した伊藤が実際に体験したこのペアワークの原型はこちらのイベントとのこと。
http://ca-mp.blogspot.jp/2014/06/intimacies.html

さて、次回稽古は筒井さんの担当回。
フィールドワークの課題として撮影した2枚の写真を使っての稽古になるはずです。
一体どんな稽古になるのか、参加者が撮影した写真も含めとても楽しみです!

2015年12月5日土曜日

12/5 全体稽古①


出席者:荒川、楠、大休、出村、藤田 他見学者1
担当:三田村

さて本日、11月のプレ稽古を経て、Zombie-months creationの本格的な稽古がいよいよ始まりました! 
最終的に参加者は筒井潤・伊藤拓也の2チームのどちらかに分かれて作品創作を行うのですが、年内はチーム分けをせずに、2人の講師による合同稽古となります。



簡単な挨拶の後、まずは筒井潤さんによるワークから。

・自己紹介 
まずは稽古初回ということもあり、全員の「自己紹介」から。 
終了後、メモを取りながらタイムキープしていた筒井さんから様々な気づき・指摘が出ます。
住まい・出生地・年齢が多かったが、自分と比較しやすく了解の範囲の広いトピックだからであろう、自己紹介の最中、人に質問を投げる人がいたのはどうしてだろうか(自己の形成には他者の意識が必要だからではないか)、自己紹介の時に他人の話をした場合、それを見ている人は何を見ていることになるのだろう、などなど。

・自己紹介中にあった2つの事件を振り返る 
まずは楠さんの自己紹介の最中、私、三田村がPCを起動させるとskypeの起動音が稽古場に鳴り響いてしまい、稽古場では苦笑が(失礼しました…)。その時の感覚について楠さんは「スべった」感じがしたとのこと。他の参加者からは自己紹介が行き詰ってそうに見えたのでいいヘルプになったんじゃないか、との声も。 
そしてもう一つ、実は自己紹介が始まる以前、筒井さんより参加者の大休さん・出村さんに、参加者荒川さんが自己紹介をしている最中に二人だけで喋りだして欲しい、と(荒川さん不在時に)指示を出していました。その指示はつつがなく実行されたのですが、その時流れた何とも言えない空気・感覚について、荒川さんは「これは一体何の時間なのかな」「出番は終わったのかな」と感じたとのこと。

2つの事件の意味するもの 
参加者に舞台芸術の魅力・特色とは何かについて問うた後、筒井さんよりこの2つの事件によって、自己紹介の場にあった何らかの契約関係が破棄されたのではないか、という指摘がありました。そして今回の作品では、観客と舞台の契約関係・私と社会との契約関係を作品化しようと考えている、という作品コンセプトが提示されました。そして参考文献として取り出した一冊の本が、社会学者アーヴィング・ゴッフマンによる「行為と演技」でした。
※比較的わかりやすいと思われる解説⇒http://www5f.biglobe.ne.jp/~mind/knowledge/basic/social01/socio003.html 

確かに一般的な舞台作品において、観客と舞台上のパフォーマーの間には「契約」と言い換えられるものが幾つもあることに改めて気づかされます。例えば観客は上演中大声で喋ってはいけない、舞台に上って演者に話しかけてはいけない等、観客は客席にじっと座っているものである、ということも一種の暗黙の契約になるのかもしれません。俳優が台本にある台詞を言うことも一種の契約でしょう。そうすると演劇とは、実に数多の契約の中で成立しているものだと感じざるを得ません。しかしそういった契約関係そのものを作品化する、とは一体どのようなものになるのでしょうか…? 
次回からの期待が高まる中で時間となりました。



続いて伊藤拓也によるワークです。

・輪になってのコミュニケーション
まずはプレ稽古でも行った、輪になってリラックスして雑談しながら隣の人の「足」をマッサージするいわば足コミュニケーション→その輪のままで一人ひとりが自身の知っている/考えたストレッチやアップなどを回してシェアしていくワークなどで和気あいあいと体を温めました。

伊藤が今年岸井大輔個展『戯曲は作品である』上演した、岸井大輔氏による戯曲「記憶の再生」。これはオーソドックスな演劇の台本というものではなく、一つの上演台本を創り上げるための一つの指示書とも言えるものです。伊藤がこれを上演するにあたって作ったいくつかの質問のやり取りを、イントロダクションとして実際に参加者にさわりだけやってもらいました(自分の名前、生年月日、血液型、出生地、配偶者の有無、有名人芸能人でいうと誰に似ているか、等)。
因みに「記憶の再生」について、私は伊藤の上演は残念ながら観られなかったのですが、同じく岸井大輔個展における羽鳥嘉郎氏による上演「遠く」が所謂上演というものへの固定観念を良い感じで破壊してくれる興味深いものだったことを記しておきます。

・宿題
伊藤からも作品の流れ、ベースについて説明がありました。
一つの例として出した記憶の再生を巡ってのように、参加者間の演劇に対する共通言語を創るために宿題を出し、その答えを各自が持ち寄り提示する形で劇を創作していく、というものです。参加者の持ち寄る力も問われるでしょう。 

このZombie-months creationの一つの大きなコンセプトとして、既成戯曲を使用せずに舞台作品を創作するということがあります。そのため最終的にどのようなものが舞台上に立ち上がるのか、戯曲を使用する舞台に比べて、いい意味で本当に全くわからない模索の時期が続くはずです。
初回は欠席者もいたこともあり、一見静かな印象がありましたが、両演出家・出演者にとって共にスリリングな創作/模索が既に始まっていることを十分に感じさせる初回稽古でした。
さて、次回はいきなり稽古場を飛び出し、フィールドワーク(!?)の予定です。一体何が起こるのかまだ誰もわかりません!

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Zombie-months creationでは若干名、参加者を追加募集中です
スケジュールが合わずプレ稽古に来れなかった方や情報を知ったのが応募締め切り後だった方など、現在参加を検討されている方、興味をお持ちの方は、12月に行われる稽古へ是非足をお運びください。

2015年11月17日火曜日

Zombie 4months creation 追加募集のお知らせ

Zombie 参加者を若干名、追加募集を行います。

スケジュールが合わずプレ稽古に来れなかった方や、
情報を知ったのが応募締め切り後だった方など、
現在参加を検討されている方は、12月に行われる稽古へ足をお運びください。
稽古終了後、担当者との面談を行います。

稽古日:
1回目:12月05日(土)10時〜13時 吹田市内
2回目:12月12日(土)10時〜13時 吹田市内
3回目:12月19日(土)10時〜13時 吹田市内
4回目:12月26日(土)10時〜13時 吹田市内

稽古見学ご希望の方は、下記アドレスに
名前、電話番号、稽古日をメールにてお知らせください。
折り返し、稽古場所などの詳細をお伝えします。
見学後、参加希望者は、オンライン応募フォームよりご応募ください。
メール:cttosk@gmail.com

応募最終〆切2015年12月31日23:59

2015年11月15日日曜日

プレ稽古無事に終了し、ご応募も締め切りました。 


11月10日芸術創造館にてプレ稽古を実施しました。

プレ稽古では、二人の演出家の方にワークショップをしていただきましたが、
どちらもとても独特なワークショップでした。

今回来られた役者さんには、筒井さん、伊藤さん、それぞれの興味のあるポイントが
プレ稽古に来ていただいたことでよくわかったのではないかなと思いました。



ということで、無事にプレ稽古も終わり、先週応募も締め切らせていただきました。
プレ稽古にご参加いただきました皆様、またご応募いただきました皆様、誠にありがとうございました。



写真は、筒井さんのワークショップで私服ファッションチェックをしているところです。
このワークショップの後、自分が服を選ぶ時妙に意識的になりました。
日常の中にある演技、表現、どこまでが演技でどこまでがそうじゃないんだろうと考えてしまいました。



2015年10月29日木曜日

伊藤拓也×筒井潤 特別対談

伊藤拓也×筒井潤 特別対談が十三のカフェで行われました。






二人の演出家の俳優への考え方が垣間見えます。
Zombie 4months creationがどのように作られていくかにも触れています。 

対談はこちらです。


二人の演出家によるワークショップ、プレ稽古は11月3日(1000円芸術創造館17:00〜です。)
ご予約はcttosk@gmail.comまでどうぞ。
また企画についてご不明な点などありましたらいつでもお問い合わせください。